オーストラリアから来た新コーチ、オントン氏とコバチェビッチ氏の経歴を概説。マリノスとのつながりも。

11日に行われた2020シーズン新体制発表会で、マリノスのスタッフとしてショーン・オントン新コーチとダミアン・コバチェビッチ新フィジカルコーチの加入が発表されました。それぞれピーター・クラモフスキー前コーチとグレッグ・キング前フィジカルコーチの後任となります。

ここでは、オントン氏とコバチェビッチ氏の経歴や、彼らとマリノスのつながりについてご紹介いたします。まずはコバチェビッチ氏から。

コバチェビッチ氏の『LinkedIn』プロフィールによると、彼はオーストラリア・メルボルンのディーキン大学でスポーツディベロップメントを学び、2011年に同大学を首席で卒業。その後2017年にはサッカーに特化した運動科学分野において修士号を取得し、2018年からはヴィクトリア大学でスポーツ運動学の博士課程に在籍している模様。学歴のみならず実務経験も豊富で、オーストラリア国内最大のフィットネス機関であるオーストラリアン・インスティチュート・オブ・フィットネスでフィットネスコーチを務めたり、レアル・マドリー(スペイン)が主催しているサッカークリニックのコーディネーターを務めた経験があります。

オージーフットボールのウェスタン・ブルドッグスでSportscodeを用いたスカウティングや分析を担当したり、メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)ではコンディショニング分野のコーディネーターや下部組織の主任スポーツサイエンティストを務めるなど、これまでの活躍の場は多岐にわたっています。なお、2016年から2017年にグリーン・ガリ―SCでコンディショニングコーチを務めていたとき、当時の監督はアーサー・パパス現マリノスヘッドコーチでした。

オントン氏はオーストラリア・キャンベラ出身の32歳。『Transfermarkt』によれば現役時代の主なポジションは右サイドバックで、アデレード・ユナイテッド、ニューカッスル・ジェッツ、オークリー・キャノンズ(いずれもオーストラリア)でプレーしました。アンジェ・ポステコグルー監督が指揮していた2006年のオーストラリアU-20代表にも選出されており、『FTBL』によれば同U-20代表チームではキャプテンを務めていたようです。オントン氏とプライベートでの付き合いがあり、現在はニュージーランド女子代表監督を務めるトム・サーマンニ氏が『FTBL』に語ったところによれば、オントン氏は優れたプレーヤーだったもののケガに悩まされ、そのポテンシャルを存分に発揮することができなかったといいます。

しかし、指導者の道へと移った後は持ち前の勤勉さや察知力を活かし、デンポSC、ノースイースト・ユナイテッド、ケーララ・ブラスターズ(いずれもインド)でアシスタントコーチを歴任しました。このうち、デンポSCでは当時監督を務めていたアーサー・パパス現マリノスヘッドコーチに師事しています。また、オントン氏が『FTBL』に「選手と友達になるためにいるのではない。一貫性と誠実さをもってリスペクトをあつめることこそ私は大切だと考えている」と語っていることからも、彼は選手との接し方において対話を重要視しているという点でポステコグルー監督との共通点が見られます。

Scroll to top