2023シーズンもマリノスを率いるケヴィン・マスカット監督が、『KEEPUP』のインタビューに応じ、見事J1リーグ優勝を収めた2022シーズンの振り返りと、ある人物から届いたメッセージについて語りました。
「この仕事(監督業)は、十中八九、誰かが解任されたり、物事がうまくいっていないときに始めることになる。だが、成功を収めたところに飛び込んでいくのも、それはそれでチャレンジがあるものだ。どのように評価されるかが本当に、本当に違う」
「幸運なことに、2021シーズンのうちの半年を経て、2位で終えることができた。そして昨年(2022年)はチームに大きく手を加えながらも、うまくシーズンを始めることができた」
監督という立場の難しさに言及しながら、自身にとってマリノス初指揮となった2021シーズン後半、そして2022シーズン初頭について話すマスカット監督。
結果的にはクラブ史上5度目の戴冠を果たしたシーズンとなりましたが、マスカット監督にとって、その動き出しは好ましくなかったようです。
「変えようとしていたからなのだが、2022シーズンが始まった当初のチームは、私が思い描いた通りのものではなかった。だが、良いスタートを切れて…確かなブランドのフットボールを継続し、コンスタントにプレーすることができた。試合を支配し、とても多くのゴールを挙げた。最終的には我々が望んでいたものよりも少しタイトになってしまったが、それでもこの上ない結果になったと私は思う」
「皆が信じられないほど努力を重ね、全力を注いでいた。特に、昨年も同様に我々は進み続け、スカッドはとても長い時間を共に過ごし、加入も移籍も少ない人数となった」
「チームの平均年齢を大きく下げ、結果的に我々はJ1で3番目か4番目に若いチームとなった。このやり方で、そして我々のフットボールで成功を収めたこともまた大きい。非常に大きなことなんだ」
また、マスカット監督は、現在セルティック(スコットランド)で指揮を執るアンジェ・ポステコグルー元監督にも言及。
サウス・メルボルン(オーストラリア)時代は監督と選手、メルボルン・ヴィクトリー(オーストラリア)では監督とヘッドコーチという、その時々の立場で関係を築いてきた“恩師”とのやり取りを明かしています。
「今でもすごく不思議な気持ちだ。難しさだけでなく、J1リーグのタイトルを獲得するというチャレンジと、アンジェが私よりも先に達成したことに倣うことになるからだ。彼は私がプロとしても、そして何よりも個人的に、非常に尊敬する人物だ」
「昨年の終わりに、彼がメッセージを送ってくれて、“いいか、とても特別な感情がその先に待っているぞ”と伝えてくれた。J1で、マリノスで優勝するというチャレンジを彼は理解していた。優勝したときにそれが分かったんだよ」