今季ここまで5ゴール7アシストを記録(※第31節終了時)しているMFマルティノスが、『Voetbalzone』のロングインタビューに応じています。
インタビューではルーマニア時代やハンガリー時代も含め、彼のキャリア全体について触れられていますが、今回はマリノスに関わる部分などを中心に抜粋してお送りいたします。
「日本のサッカーはイタリアっぽい」
「日本について知ってる人は少ないと思うし、僕も来日するまでは知らなかった。思ってた以上に(日本の環境は)素晴らしいね。日本のサッカーはちょっとイタリアっぽいな、って思っているよ。待って、待って、スライド(インターセプト?)したらカウンターを仕掛けるんだ。最初は慣れるのに苦労したけど、今は大丈夫さ」
マリノスのサポーターについては「Jリーグで最も多くファンがいて、彼らは熱狂的だ。でも、ヨーロッパとは違うね」とのコメント。というのも、街中では落ち着いて過ごせるからだそう。マルティノスは「日本にはとても多くの人がいて、サッカーを愛する人もいれば、そうでない人もいる」と分析しています。
続いて、マリノス移籍の際のエピソード。「日本に行くことに不安はなかったのか?」と尋ねられたマルティノスは次のように答えました。
「(ルーマニアから)次のステップに進まなきゃと思ってた頃でもあった」
「(オファーを受けた時は)“日本がどんな感じなのかみんなに聞いてみよう”と思ったよ。でも僕自身疑いはなかった。どこか別のところに行くのはいつでも難しいことだけど、ハンガリーに半年居て、それからルーマニアにも1年半居たから、環境を変えることには慣れていたんだ。
それに、そろそろ次のステップに進まなきゃと思ってた頃でもあってね。そんな時に声を掛けてくれたのが、日本でトップのクラブだった」
「確実に、キャリアとして前に進むことができたよ。アジアのサッカーはルーマニアとぜんぜん違う。人々のサッカーに対する想いやファンがどんな人たちなのかも含め、すべての物事がね。文化もまったく違うし、比べられるものではないと思う。
これまでのキャリアの中でたくさんの選択をしてきて、時には間違えたこともあったけど、今はキャリアの中でも素晴らしい時間を過ごせている気がするね。東京から車で50分のところにある横浜に住んでいるけど、ここは日本でも最高の場所なんじゃないかと思ってるよ。
とにかく普通の環境じゃないんだ。いい人たちがいて、街は清潔だし、困ったらいろいろと助けてくれる。そうしたことはいくらでも挙げることができるし、どうして出てこうと思えるんだい?」
「ヨーロッパに戻ろうとは思わない」
なお、マルティノスはマリノスからオファーが届いた段階で、他に3クラブからも声が掛かっていたと話しています。
「ステアウア・ブカレスト、ディナモ・ブカレスト(ともにルーマニア)とアゼルバイジャンのクラブという選択肢があって、どれもステップアップになり得た。ただ、僕はいつでも“100%の自信があって、必ず自分の為になること”を選ぶことにしている。そうでなきゃ、まったく意味がないからね。競争があるところよりも、僕のことを本当に必要としてくれるクラブに行きたいんだ」
「ヨーロッパに戻ろうとは思わない。むしろ、美しい国々に出て行って、どんな文化があるのかを見たいんだ。そして、自分の好きなことができれば素晴らしいね。今は日本で満足しているよ。もちろん、これから何が起こるかは分からないけど、しばらくはここに居るつもりさ」
記事ではこの他に、マルティノスがボトシャニ(ルーマニア)から完全移籍でマリノスに移籍したこと、そしてマリノスとの契約は2018年末まで残っていることが明かされています。また、彼のマリノス移籍に関わった代理人や専属アナリストについても触れられていますが、ここでは割愛いたします。
ちなみに、今夏ヴィッセル神戸に加入した元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキについては「彼のようなトッププレイヤーとプレーできるのはもちろん光栄なことだけど、ぶっちゃけ上手いこといってないよね。(昔とは)変わったよ」とコメントしています。